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From:OCN 2020.8 vol.107 にっぽん深掘り紀行:中山道 遥かなる峠の旅路/クイズに正解するとJCBギフト券が当たる!
にっぽん深掘り紀行
今月のテーマ:中山道 遥かなる峠の旅路
【新企画】にっぽん深掘り紀行とは?:身近な文化・なじみ深い著名人・広く愛される絶景…。「にっぽん深掘り紀行」は、毎月のテーマを深く掘り下げながら、日本各地の関連スポットをご紹介するコラムです。温故知新から見える新しい日本と、読んで味わう旅気分をあわせてお届けします。
人や物資、あるいは多種多様な文化や知識を運ぶ交通網。そのなかでも最も古くから存在する「道」は、地域の発展を示す指標といえます。また、古くから使用されている道は歴史の舞台でもあり、日本では江戸時代に整備された「五街道」がその代表格です。東海道、中山道(なかせんどう)、日光街道、奥州街道、甲州街道から成る五街道。今回はこのうちの中山道について、歴史と関連する地域を深堀りしてみましょう。
■古代日本からの歴史を刻む道■五街道の整備は1601年、徳川家康によって始まりました。いずれもその以前から存在した道であり、一部のルーツは7世紀後半から始まる律令時代にさかのぼります。当時の行政区分「五畿七道」(ごきしちどう)では、政権が置かれた畿内(五畿。現在の奈良や京都の一部など)を中心に七つの区域が定められました。そのうち東の内陸から現在の東北地方までの範囲とこの地域を貫く道が「東山道」(とうさんどう・とうせんどう)と呼ばれ、中山道の基礎になったそうです。 律令時代後も五畿七道は残り、鎌倉時代の東山道は源頼朝の勢力下でした。さらに戦国時代には、戦国武将が道としての東山道を利用します。戦国時代を勝ち抜いた徳川家康は道の重要性を深く理解していたため、関ヶ原の戦いに勝利した翌年から五街道の整備に着手します。起点はいずれも江戸(東京)の日本橋に置かれ、中山道(整備開始当初は中仙道)は現在の埼玉・群馬・長野・岐阜・滋賀を経て京都の三条大橋に至る街道として発達しました。
五街道の整備は家康以後の代も行われました。整備を推し進めた要因として、大名が1年おきに江戸と領国を移動する「参勤交代」もあったといわれています。総距離約540キロメートルに69の宿場(しゅくば。うち2宿は東海道と共通)が並ぶ中山道は、同じ三条大橋を終点とする東海道とともに、江戸と京をつなぐ重要なルートとされました。江戸幕府が定めた宿駅伝馬制を支える宿場には、運搬荷物の中継場所「問屋場」や大名と公家などが利用する宿泊・休憩施設「本陣」、一般的な宿泊施設「旅籠」(はたご)などが置かれ、旅人でにぎわいました。
■大名と庶民、姫が行き交う道へ■数々の政策による江戸幕府の安定は、国内物流の活発化を促しました。各地の街道には商人などの姿が増え、さらには旅を楽しむ一般庶民も現れます。ただし、一般庶民は移動を制限されていたため、表向きの目的は参拝などだったそうです。中でも東海道を利用したお伊勢参り(伊勢神宮参拝)は人気を集め、1800年初頭に出版された十返舎一九の『東海道中膝栗毛』では、江戸を旅立った弥次と喜多が最初に目指した場所が伊勢神宮でした。しかしながら、太平洋側を進む東海道には大きな川が多く、また多くの川には政策として橋がかけられていなかったため、雨で増水した際は長期の足止めが発生しました。一方で、内陸の山間地域を進む中山道は峠が多く、東海道よりも距離があったものの、長期の足止めは少なかったそうです。このため、徳川家定に嫁いだ皇女和宮など、京の宮中から江戸へ嫁ぐ女性たちにも使用されました。
■旅人が「歩きたくなる」中山道■中山道は文学作品の舞台にもなりました。『東海道中膝栗毛』の続編『続膝栗毛』では、弥次と喜多が中山道に含まれる木曽路(木曽街道)を旅します。木曽路は島崎藤村の『夜明け前』にも登場し、冒頭の一文「木曽路はすべて山の中である」はあまりにも有名です。さらに現代では、浅田次郎の歴史小説『一路』が参勤交代の道中を描きました。高い知名度ゆえか、現在も中山道の全行程を踏破する人は多く、多数のガイドブックが発売されています。数年前からは外国人観光客の注目も集め、峠を徒歩で越える姿も見受けられるようになりました。どうやら中山道は、今も昔も旅人が歩きたくなる魅力を放つ道のようです。かつての風情が色濃く残っていることもその理由でしょう。また、深い山道を黙々と歩むことで、土地と土地をつなぐという道本来の役割、人の縁をつなぐことの大切さを、身体で実感できるせいかもしれません。
都府県別で見る中山道六十九次
総距離は約540キロメートルの中山道は、当時の地域区分で武蔵国・上野国・信濃国・美濃国・近江国・山城国、現在の1都1府5県をつないでいます。ここでは、各地域の宿場やその特色を、江戸から京へ向かうルートでご紹介しましょう。
【東京・埼玉:武蔵国】中山道の始まりとなる東京と埼玉は、当時の武蔵国にあたります。起点である東京の日本橋は現在、一般国道7本の起点です。上部に首都高速道路がかかる様は、日本における道路網の発展を視覚的に表していますが、現在は高速の地下化計画が進行中です。中山道はここから北西に伸び、東京唯一の宿場・板橋宿を経て埼玉に入ります。埼玉の宿場は9カ所ありますが、浦和宿と大宮宿は大都市に成長したため、当時の面影はあまり残っていません。当時の旅籠が旅館として現存する桶川宿あたりから中山道らしさが現れ、群馬との県境近くを流れる神流川に至ります。
【群馬:上野国】神流川を越えると群馬、当時の上野国(こうずけのくに)に入ります。宿場は7カ所(上州七宿)と少ないながらも、高崎城の城下町だった高崎宿や皇女和宮が仮の宿を取った板鼻宿など、見どころは豊富です。また、宿場以外にも、中山道で重要な関所とされた「碓氷関所」(うすいせきしょ)の跡や、大名や公家の休憩所「五料の茶屋本陣」など、当時の往来をしのばせる場所も多く存在します。碓氷関所を抜けた先の坂本宿は、難所の碓氷峠を控えた準備地点として、また峠を越えてきた人々が疲れを癒やす場所として栄えました。
【長野:信濃国】碓氷峠の先は長野、当時の信濃国が広がっています。経路は県内を北東から南西へ横断しており、宿場の数は25カ所(当時の信濃国には26カ所)と最多です。峠を越えてすぐの軽井沢宿は、別荘地としておなじみの方も多いでしょう。続いて、中山道で最も標高が高い追分宿や、江戸時代に植え付けたという笠取峠の松並木などを過ぎると、山は次第に深くなります。難所の和田峠を越えると、木曽路(木曽街道)は間近です。 島崎藤村の『夜明け前』にある通り、木曽川に沿う木曽路は四方を山々に囲まれています。NHK連続テレビ小説『おひさま』(2011年)の撮影が行われた奈良井宿や、宿場町としては全国で初めて江戸時代の街並みを保存した妻籠宿(つまごじゅく)など、フォトジェニックな宿場が多く、外国人観光客にも人気だそうです。宿場11カ所(木曽十一宿)のうち、最も南西に位置する馬籠宿(まごめじゅく)だけは岐阜に属します。
【岐阜:美濃国・信濃国】木曽路の最も南西に位置する馬籠宿は、島崎藤村の生誕地であり、著作『夜明け前』の舞台です。現在は岐阜ですが、当時の美濃国は馬籠宿から十曲峠を抜けた先でした。16の宿場(美濃十六宿。馬籠宿を加えた場合は十七宿)は落合宿から始まり、経路の石畳などにも当時の面影が残っています。大井宿から大湫宿(おおくてしゅく)の間には当時のままの状態で保存された箇所が残るほか、大湫宿から細久手宿(ほそくてじゅく)の間には琵琶峠の石畳が700メートル以上にわたって続いています。
【滋賀・京都:近江国・山城国】岐阜・美濃国の今須宿を出ると、比較的平たんな道のりで滋賀・近江国の柏原宿に至ります。続く醒井宿(さめがいしゅく、さめがいじゅく)は、日本武尊(ヤマトタケル)が傷を癒やしたとされる「居醒の清水」(いさめのしみず)でも有名です。やがて経路は琵琶湖の東側を南西に下り、東海道と交わる草津宿に至ります。続いて大津宿を経れば京都・山城国に入りますが、終点の三条大橋までは12キロメートルほどのため宿場は設けられていません。
深掘りNature 山の湧き水はどこから来る?
街道を歩く旅人にとって、今も昔も最も重要なものといえば水。また、木造建築が立ち並ぶ宿場では、防災用の水が必須だったそうです。五街道の中でも中山道は水が豊富な街道として知られ、木曽路には多くの水場を持つ宿場があります。川の水に加え、山の豊富な湧き水を利用していることがその理由だそうですが、この山の湧き水とはいったいどこから来ているのでしょうか? 私たちが普段使用している水は、空から降る雨によるものです。山に降った雨は地中に染み込み、地下水となって溜まります。この地下水を掘り出したものが井戸、地層の分かれ目から表に自然と湧き出たものが湧き水です。このため、湧き水の場所は地形に左右されるそうで、一般的には崖に多いとされています。他にもさまざまな場所はありますが、崖と降水量が多い山間地域では必然的に多くなるようです。
では、山の湧き水は飲用に適しているのでしょうか? これを調べるには、分析機器の力が必要です。また水のおいしさには、水の温度や飲むシチュエーションなどが大きく影響するといわれています。宿場の水場をはじめ、山間で見られる湧き水は、その存在こそが視覚的な癒やし効果を与えてくれるものです。旅人としては、まず山の環境保全を心がけることが、おいしい水への第一歩といえるでしょう。
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○の中に文字を入れてクイズに答えよう!正解者の中から抽選で10名様にJCBギフトカード10,000円分をプレゼント!このメルマガの中にヒントがあるので、探してみてくださいね! Q.江戸時代に整備された日本の代表格「五街道」とは5つの街道からなります。その5つとは東海道、日光街道、奥州街道、甲州街道とあとひとつは? 1.上山道 2.中山道 3.下山道
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